施術の詳細
サブシジョンとは
サブシジョンとは、写真のような頑固なニキビ跡や傷跡の凹みにアプローチする治療法です。 長年悩まされてきたクレーター状の肌の悩みに、ポイントで直接的に働きかけることが改善が期待できます。そのメカニズムは、特殊な針や鈍針を用いて、皮膚の下にある線維化した組織を丁寧に剥離していくというものです。ニキビ跡や傷跡が凹んで見える原因の一つに、これらの線維化した組織が皮膚を下に引っ張ってしまうことが挙げられます。サブシジョンによってこの癒着を解除することで、皮膚が本来の高さに戻りやすくなり、凹みが目立ちにくくなるのです。
特に、表面が波打つように見えるローリング状のニキビ跡や、境界が比較的はっきりとしたボックスカー状のニキビ跡に対して、サブシジョンは有効な手段とされています。また、外傷や手術によって生じた陥没した傷跡の改善にも応用されることがあります。 施術自体は、局所麻酔下で行われることが一般的で、皮膚の状態や凹みの程度に合わせて、適切な針や挿入方法が選択されます。治療時間は比較的短く、数十分程度で終了することがほとんどです。
長年の肌の悩みにアプローチするサブシジョンは、専門医による丁寧なカウンセリングと診断が不可欠です。自身の肌の状態や希望する仕上がりについてしっかりと相談し、適切な治療計画を立てることが、満足のいく結果へと繋がるでしょう。
ニキビ跡(クレーター)の原因
ニキビ跡として残ってしまうクレーターは、お肌の深い部分、真皮層で起こった炎症が主な原因です。ニキビがひどく炎症を起こすと、お肌の組織が壊れてしまいます。本来は、この壊れた組織を修復するために、コラーゲンといったお肌のハリや弾力を保つ成分が作られるのですが、炎症が強いと、これらの成分が十分に作られず、お肌がうまく再生できません。その結果、お肌の表面がデコボコと凹んだ状態、つまりクレーターとして残ってしまうのです。
特に、赤く腫れたり、膿を持ったりするような炎症の強いニキビを、ご自身で無理に潰してしまうと、さらに真皮層を傷つけてしまう可能性が高くなります。また、炎症が長期間続くと、お肌のダメージも蓄積し、クレーターができやすくなります。
クレーターの形にはいくつかの種類があり、例えば、アイスピックのように細く深いものや、お肌が波打つように緩やかに凹むもの、四角く陥没したように見えるものなどがあります。これらのクレーターは、お肌の深い部分のダメージが原因のため、自然に治ることは難しいと考えられています。
したがって、クレーターを防ぐためには、ニキビができた際に、できるだけ早く適切な治療を行い、炎症を悪化させないように丁寧にケアすることがとても大切です。
サブシジョンの効果
サブシジョンは、ニキビ跡に見られる萎縮性瘢痕、特に皮膚が線維組織によって引っ張られて生じた凹みを改善するための治療法です。特に、緩やかな波状の凹凸が特徴的なローリング型や、深く垂直に陥没した深いボックスカー型のニキビ跡に対して、その効果を発揮します。
浅いニキビ跡に対しては、皮膚の表面に近い層に働きかけるダーマペンやポテンツァといった施術が有効な選択肢となります。しかし、皮膚の下に線維化が生じ、それが原因で皮膚が下方に引っ張られているようなタイプの浅いニキビ跡の場合、これらの表層的な治療だけでは十分な効果が得られないことがあります。また、深く陥没してしまったニキビ跡についても、ダーマペンやシルファームのみでの改善は難しいケースが多いのが現状です。
このような場合に、有効な治療法として挙げられるのがサブシジョンです。サブシジョンでは、特殊な針や鈍針を用いて、皮膚の下に存在する、硬くなってしまったニキビ跡の組織、すなわち線維化したコラーゲンの塊を丁寧に剥離していきます。この操作によって、皮膚が下方向に引っ張られる力が解放され、凹んでいた部分が自然に持ち上がるように促されます。
サブシジョンの施術方法
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真皮層のコラーゲンが線維化し、皮膚表面が引っ張られてへこみがある状態です。
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カニューレを使用して、繊維を切り離します。
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線維の引き連れがとれます。
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フィラー剤を注入して皮膚のへこみを改善していきます。
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皮膚のへこみが改善され元のへこみの無い皮膚となります。
サブシジョンで使用する薬剤
※ヒアルロン酸の注入を行う場合は、製剤に応じて別途追加料金がかかります。