Treatment サブシジョン

サブシジョンは、ニキビ跡や傷跡の凹みを改善する治療法です。特殊な針や鈍針を用いて、皮膚の下にある線維化した組織を剥離し、皮膚が引きつれた状態を解放します。これにより、皮膚が持ち上がり、凹みが目立ちにくくなります。
特に、ローリング状やボックスカー状のニキビ跡に効果的とされ、他の治療法と併用することで、より高い効果が期待できます。施術は比較的短時間で済み、ダウンタイムも少ないのが特徴です。気になるニキビ跡の改善に、サブシジョンを検討してみてはいかがでしょうか。

こんなお悩みに

  • クレーター状のニキビ跡(凸凹)を改善したい
  • 陥没した傷跡を改善したい
  • 硬く線維化した組織による皮膚の引き連れを改善したい
  • 毛穴の開きに伴う皮膚の凹凸を改善したい
  • 他のニキビ治療で十分な効果が出なかった
  • 皮膚の柔軟性が低下しを改善したい

施術の詳細

サブシジョンとは

サブシジョンとは、写真のような頑固なニキビ跡や傷跡の凹みにアプローチする治療法です。 長年悩まされてきたクレーター状の肌の悩みに、ポイントで直接的に働きかけることが改善が期待できます。そのメカニズムは、特殊な針や鈍針を用いて、皮膚の下にある線維化した組織を丁寧に剥離していくというものです。ニキビ跡や傷跡が凹んで見える原因の一つに、これらの線維化した組織が皮膚を下に引っ張ってしまうことが挙げられます。サブシジョンによってこの癒着を解除することで、皮膚が本来の高さに戻りやすくなり、凹みが目立ちにくくなるのです。
特に、表面が波打つように見えるローリング状のニキビ跡や、境界が比較的はっきりとしたボックスカー状のニキビ跡に対して、サブシジョンは有効な手段とされています。また、外傷や手術によって生じた陥没した傷跡の改善にも応用されることがあります。 施術自体は、局所麻酔下で行われることが一般的で、皮膚の状態や凹みの程度に合わせて、適切な針や挿入方法が選択されます。治療時間は比較的短く、数十分程度で終了することがほとんどです。
長年の肌の悩みにアプローチするサブシジョンは、専門医による丁寧なカウンセリングと診断が不可欠です。自身の肌の状態や希望する仕上がりについてしっかりと相談し、適切な治療計画を立てることが、満足のいく結果へと繋がるでしょう。


ニキビ跡(クレーター)の原因


  • アイスピック型

  • ローリング型

  • ボックス型

ニキビ跡として残ってしまうクレーターは、お肌の深い部分、真皮層で起こった炎症が主な原因です。ニキビがひどく炎症を起こすと、お肌の組織が壊れてしまいます。本来は、この壊れた組織を修復するために、コラーゲンといったお肌のハリや弾力を保つ成分が作られるのですが、炎症が強いと、これらの成分が十分に作られず、お肌がうまく再生できません。その結果、お肌の表面がデコボコと凹んだ状態、つまりクレーターとして残ってしまうのです。

特に、赤く腫れたり、膿を持ったりするような炎症の強いニキビを、ご自身で無理に潰してしまうと、さらに真皮層を傷つけてしまう可能性が高くなります。また、炎症が長期間続くと、お肌のダメージも蓄積し、クレーターができやすくなります。

クレーターの形にはいくつかの種類があり、例えば、アイスピックのように細く深いものや、お肌が波打つように緩やかに凹むもの、四角く陥没したように見えるものなどがあります。これらのクレーターは、お肌の深い部分のダメージが原因のため、自然に治ることは難しいと考えられています。

したがって、クレーターを防ぐためには、ニキビができた際に、できるだけ早く適切な治療を行い、炎症を悪化させないように丁寧にケアすることがとても大切です。


サブシジョンの効果

サブシジョンは、ニキビ跡に見られる萎縮性瘢痕、特に皮膚が線維組織によって引っ張られて生じた凹みを改善するための治療法です。特に、緩やかな波状の凹凸が特徴的なローリング型や、深く垂直に陥没した深いボックスカー型のニキビ跡に対して、その効果を発揮します。

浅いニキビ跡に対しては、皮膚の表面に近い層に働きかけるダーマペンやポテンツァといった施術が有効な選択肢となります。しかし、皮膚の下に線維化が生じ、それが原因で皮膚が下方に引っ張られているようなタイプの浅いニキビ跡の場合、これらの表層的な治療だけでは十分な効果が得られないことがあります。また、深く陥没してしまったニキビ跡についても、ダーマペンやシルファームのみでの改善は難しいケースが多いのが現状です。

このような場合に、有効な治療法として挙げられるのがサブシジョンです。サブシジョンでは、特殊な針や鈍針を用いて、皮膚の下に存在する、硬くなってしまったニキビ跡の組織、すなわち線維化したコラーゲンの塊を丁寧に剥離していきます。この操作によって、皮膚が下方向に引っ張られる力が解放され、凹んでいた部分が自然に持ち上がるように促されます。


サブシジョンの施術方法

  • 真皮層のコラーゲンが線維化し、皮膚表面が引っ張られてへこみがある状態です。

  • カニューレを使用して、繊維を切り離します。

  • 線維の引き連れがとれます。

  • フィラー剤を注入して皮膚のへこみを改善していきます。

  • 皮膚のへこみが改善され元のへこみの無い皮膚となります。

サブシジョンで使用する薬剤


ヒアルロン酸の注入を行う場合は、製剤に応じて別途追加料金がかかります。


施術の流れ

  • 診察

    しみ・しわ・そばかすなどお肌の状態を医師が診察いたします。施術ができる状態かどうかを確認し、患者様と話し合いながら治療法を決めていきます。

  • 洗顔

    メイクを落としていただき、個室へご案内いたします。

  • 麻酔

    サブシジョンを行う範囲に局所麻酔を施します。

  • 施術

    針穴を作り、カニューレ針を刺入し、皮下の硬い組織(癒着した線維)を切り離し、剥離した組織の隙間にヒアルロン酸などのフィラー剤を注入します。

アフターケア

サブシジョン後は皮下に微細な出血や炎症が生じるため、以下のケアをお願いしております

  • 洗顔・メイク: 当日から可能ですが、針を刺した部位への直接的なメイクは24時間ほど控えてください。
  • 保湿: 乾燥しやすくなるため、低刺激の保湿剤でしっかりケアを行ってください。
  • 紫外線対策: 赤みや色素沈着を防ぐため、日焼け止めの使用を徹底してください。
  • 内出血予防: 血流を促進する行為(激しい運動・飲酒・入浴)は当日~翌日まではお控えください。
  • 炎症予防: 医師が必要と判断した場合、抗生剤や外用薬を処方しますので、指示通りにご使用ください。
  • 次回の施術目安: 4週間以上空けての施術を推奨しております。

サブシジョンを受けられない方

  • 妊娠中、授乳中の方
  • 抗凝固薬、抗血小板薬など血液をさらさらにする薬を内服中の方 (ワーファリン、リクシアナなど)
  • 局所麻酔(キシロカイン)アレルギ−の方
  • ケロイド体質の方
  • 膠原病、重度の糖尿病をお持ちの方

副作用について

サブシジョンは皮膚の下層に物理的な剥離を行う治療のため、以下のような一時的な反応がみられることがあります。

  • 内出血・腫れ
    多くの場合、2〜7日間程度で徐々に落ち着きます。部位によっては数週間残ることもあります。施術部位の組織反応により、一時的に赤みが出ることがあります。これは皮膚の代謝や血行の変化によるもので、通常は数週間から数か月以内に自然に落ち着きます。
  • 赤み
    施術部位の組織反応により、一時的に赤みが出ることがあります。これは皮膚の代謝や結構の変化によるもので、通所は数週間から数カ月以内に自然に落ち着きます。
  • 痛み
    治療部位を押すと痛みを感じる場合がありますが、数日で軽快します。
  • 色素沈着
    まれに一過性の色素沈着が生じることがありますが、時間の経過とともに改善します。
  • 再発
    サブシジョンは線維化した組織の癒着を解除する治療ですが、まれに剥離後に再癒着が起こり、凹みが再発する場合があります。
    繰り返し治療を行うことで徐々に改善が見込まれるため、数回の施術を前提とした治療計画が推奨されます。
  • しこり・凹凸感
    剥離後の反応として軽度のしこりが触れる場合がありますが、通常は数週間で自然に吸収されます。