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7月キャンペーン【ボトックスの種類】

みなさん、こんにちは。

医師の吉田です。

 

今回はボトックスについて解説します。

ボトックス自体はみなさんご存じの通りだと思いますので、様々なボトックスの打ち方について医学的に解説したいと思います。

 

【表情筋ボトックス】

ボトックスと言うと、ほとんどがこれになります。

表情筋とは、顔面神経で支配される筋肉の総称で、顔から首にかけて約30種類もあります。この筋肉の特徴としては、骨から始まる筋肉が皮膚に停止している事です。普通筋肉って、骨に始まり骨に終わるんです。体を動かすためですから。ところが、この表情筋だけは皮膚に停止して、皮膚の皺、すなわち表情を作るための筋肉なんです。

そのため、表情筋は複雑に層をまたがる事になり、その層構造を理解してボトックスを打たなくてはなりません。その構造を理解しないままボトックスを打つとトラブルの元になりやすいです。

表情筋ボトックスとは、この表情筋の動きを弱め、皺をできにくくするためのボトックスです。

 

【エラボトックス】

同じ顔にある筋肉でも、こちらは三叉神経支配の咀嚼筋である咬筋をターゲットにしたボトックスです。

咬筋は咬む事により、横に幅がでていわゆるエラの張ったフェイスラインになってしまうので、このボトックスでそれを防ぎます。注意点としては、咬筋は頬骨弓に始まり下顎骨に停止するため、頬骨弓付近までボトックスを効かせてしまうと頬がこけてしまうことです。

また、食いしばりのくせがある人にも有効です。

 

【肩ボトックス】

これは僧帽筋に対するボトックスです。僧帽筋は首から背中にかけて広がる大きな筋肉で、肩をすくめたりする時に使います。この動作は肩こりにつながりやすいため、ボトックスで僧帽筋を和らげて肩こりを予防します。

また、肩の稜線に効かせてラインを綺麗にして、華奢な印象にすることも可能です。

 

【ボトックスリフト】

これは広頚筋に対するボトックスです。広頚筋とは首の前側の皮膚のすぐ下にある薄い筋肉です。これも顔面神経支配なので表情筋なのですが、目的が少し異なります。

SMASって聞いたことありますか?顔全体に広がる薄い膜で、顔のたるみと深く関係している膜です。実はこのSMASの始まりは広頚筋で、2つはつながっているんです。つまり顔全体のたるみは、この広頚筋がSMASを下に引っ張ることにより起こると考えられているんです。ボトックスリフトとは、広頚筋にボトックスを打って下に引っ張る力を弱めて、顔全体のリフトアップ効果につなげようとするものです。

もちろん表情筋ボトックスとしての効果もあるため、首の皺にも有効です。

 

【スキンボトックス】

ボトックスを筋肉に打たず皮内に打つことにより、汗腺や皮脂腺をターゲットにしたボトックスです。汗や皮脂が抑えられ、さっぱりとした肌にすることができます。ワキ汗や手汗でお悩みの方には特にオススメです。

また、顔のスキンボトックスは皮膚に停止する細かい表情筋にも効果を出すため、目元の小皺などにも有効です。リジュランと併用がオススメです。

 

【唾液腺ボトックス】

唾液腺にボトックスを打ち、その大きさを小さくするボトックスです。しかし、唾液腺が大きい場合はまずその原因を検査する必要があります。唾液腺腫瘍の中でも多形腺種は、30~40代の女性に好発するからです。また、唾液腺の分泌能が低下するデメリットもあり、当クリニックでは行っておりません。

 

 

いかがだったでしょうか?ボトックスにも様々な打ち方があり、その目的も様々な事がわかったと思います。少し難しい内容になりましたが、ボトックスを受ける上で大切なことなので、詳しく説明させていただきました。

疑問があれば、またカウンセリングの時に是非聞いてください。

 

7月はエラ・肩ボトックスのキャンペーンを行っております。

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